リグーリア(リグリア)州というと、チンクエテッレやリヴィエラ海岸のように、海辺の町という印象が強いかもしれない。そんな町もいいのだが、海岸から一歩内陸に入ると、また個性的な町が点在しているのだ。 |
町の外周を走る車道。ここには観光客の車も通るが、町なかのほとんどには車が入れない。入れたとしても、ここの住民が所有する車だけである。 2009.6 |
じつは、このとき、アプリカーレに直通するバスに乗り遅れてしまい、一時は訪問を断念しかかった。だが、よく時刻表を見ると、イーゾラボーナを通って別の町に向かうバスがあることを発見。しかも、イーゾラボーナからアプリカーレまでの距離は、地図を見ると約3km。これなら十分歩けると判断し、あとは急坂じゃないことを祈って、イーゾラボーナでバスを下車したのであった。 |
▲町の下のほうは、薄暗い道が続いていた。 2009.6 |
▼建物の下はトンネルで通過。階段道路もあちこちにあった。 2009.6 |
それにしても、なぜこんなところに町をつくったのか、本当に不思議である。それも1つや2つではない。この地域では、バスの車窓の右に左に、山岳都市の姿が見える。車が普及する前は、さぞかし行き来が大変だったことだろう。 |
町の中心にある広場。細い急な坂道を登ってくると、突然目の前が開けて、この広場にたどりついた。バールが2軒あったので、ここで昼食をとる。 2009.6 |
でも、よく考えたら、家が建ち並んでいなければ、ここは立派な山である。山登りをしているのだと考えればしかたがない。せめてもの慰めは、道が狭くて両側に建物が迫っているために、直射日光が当たらなかったことかも。 |
▲暗い道ばかりではない。「陽のあたる坂道」って、どこかで聞いたタイトル。 2009.6 |
▼町の南側に通じる道。南側はやや平らな開けた場所になっていて、レストランや小さなホテルがあった。 2009.6 |
昼休みの時間だったこともあってか、町なかの坂道では、ほとんど人とすれ違わなかった。広場にも観光客が数人ほどいただけなので、「ずいぶん活気のない町だな」と思っていたが、それは誤解だった。 |
●所在地 リグーリア州インペリア県 ●公共交通での行き方 ・ヴェンティミリア駅前からRiviera Trasporti社のアプリカーレ行きバスで35分。1日数往復。 ・ヴェンティミリアへは、ジェノヴァからイタリア鉄道の特急で2時間強。ニース(フランス)からフランス国鉄で50分。一部の直通列車以外は、イタリア、フランス双方とも、ヴェンティミリアが終着駅。 ●見どころ 「鷲の巣村」と呼ばれる、典型的な山岳都市の様子。 ●老婆心ながら 本文にある通り、アプリカーレ行きのバスがなくても、カステル・ヴィットーリオ行きに乗って、イーゾラ・ボーナで下車するといい。そこからゆるい坂道(車道)を徒歩30分あまりでアプリカーレに着く。 |
さらに上を目指して坂道を登り、ようやく町全体を見渡せる場所にやってきた。トップの写真のちょうど反対側である。 2009.6 |
2011年6月作成 |
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