初めての町を訪れるのはうきうきするものだが、そこに同伴者がいると、ちょっと事情が違ってくる。ましてや、それが妻だけではなくて、その母親もいたりすると、かなりの緊張が込められてくる。2008年11月にサルデーニャ島西岸の町ボーザ(Bosa)を訪れたときも、そんな状態であった。 |
テーモ川の南側から、旧市街を見渡す。城砦のある山の中腹に、カラフルな外壁の高い家々が並んでいるのがちらりと見える。 2008.11 |
どこかスペインの雰囲気が漂うのも当然のことで、この町は13世紀末から18世紀に至るまでの長い間、スペインのアラゴン王国の支配下にあったのだ。 |
▲旧市街を貫くヴィットリオ・エマヌエーレ2世通りの両側には、18~19世紀の立派な建物が並んでいた。 2008.11 |
▼城砦に向かう丘の町では、カラフルな外壁の家が次々に立ち現れる。 2008.11 |
妻と義母とは、アルゲーロから路線バスでやってきたのだが、通ってきた道路がすさまじかった。路線バスの所要時間には、1時間10分のものと1時間40分のものがあって、経由地が違っていたのだ。短いほうは海岸沿いをまっすぐ進むのだが、長いやつは山の上の町を丹念に巡っていく。 |
城砦のすぐ下からボーザの町を見渡す。左手奥に海が見えるが、そのあたりがボーザ・マリーナの町。砂浜があってヴァカンスの時期には海水浴客で賑わうという。 2008.11 |
結局、広場(ザネッティ広場というらしい)に面した小さなバールで小一時間ほど休憩。バールのくせにタクシー会社の電話番号も知らないというので、私が地図を頼りに町じゅうを駆けめぐって観光案内所を探したのだが、どうしても見つからない。 |
丘の上の町では、めったに車が通らないからか、あちこちでネコがのんびりと休んでいた。 2008.11 |
翌日の昼過ぎにホテルを出たときには、ホテルの従業員がバス停のあるザネッティ広場まで送ってくれた。チップを出そうとしたが、笑っただけで受け取ろうとしなかった。 |
●所在地 サルデーニャ州オリスターノ県 ●公共交通での行き方 ・アルゲーロからサルデーニャ鉄道のバスで1時間10~40分。1日4往復。 ・州都カッリャリからマコメールまでバスで2時間。ボーザ行きに乗り換えて1時間。 ●見どころ ・テーモ川に沿って広がるのどかな町。 ・セッラヴァッレ城とそのふもとにあるカラフルな旧市街の家々。 ・バカンスの季節に賑わう海岸の町、ボーザ・マリーナ。 ●老婆心ながら この町は、金銀の線細工、珊瑚製品、木彫りの彫刻などの伝統的な工芸品で有名なのだそうだ。 |
マコメールに向かうバスの車窓から、ボーザの町が一望できた。 2008.11 |
2010年1月作成 |
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