地図を見ただけで、「これはおもしろそうな町だ」と直感することがある。その1つがピエモンテ州のこの町、モンドヴィだった。 |
エッレロ川を渡る橋から、モンドヴィの下の町・ブレーオを見る。 2009.6 |
町はずれにあるモンドヴィ駅周辺は、なんの変哲もない新市街だったが、そこからガラガラと荷物をひいて歩いていくうちに、目の前に素晴らしい光景が飛び込んできた。山の上の町、ピアッツァ(イタリア語で「広場」の意味)の偉容である。 |
モンドヴィの下の町・ブレーオと上の町・ビアッツァを結ぶケーブルカー。2006年に復活した路線である。 2009.6 |
困ったのはレストランである。さきほどのテラスは満員だし、バカンスシーズンに備えているためか、日曜日だったためか、数少ないレストランもピッツェリーアも休業。ブレーオの町じゅうをまわって、ようやく1軒のうまそうなトラットリーアを見つけた。 |
上の町・ピアッツァの中心部に位置するマッジョーレ広場。広場自体が急な坂になっているのがわかる。正面右の建物はミッシオーネ教会。 2009.6 |
上の写真の反対側。外壁に絵が描かれている建物が多かった。奥にちらりと見えるのが、この町最大の教会であるカッテドラーレ。 2009.6 |
翌日の午前中は、山の上の町ピアッツァに向かった。標高差は150メートルほど。ケーブルカーに乗って約3分である。この路線は廃止後に長い間、放置されていたようだが、2006年にリニューアル開業したという。待合室には昔のケーブルカーの写真や、リニューアル作業の風景の写真などが展示されていた。 |
▲上の町・ピアッツァの最高点にあるベルベデーレ広場からは、おだやかなピエモンテの風景を望むことができる。 2009.6 |
▼モンドヴィのシンボル。時計塔。
2009.6 |
「きょうは月曜日だから、運行は午後1時半までだよ」 |
あらゆる道が坂になっている上の町・ピアッツァ。マッジョーレ広場からは何本もの道が下っている。この近くに17世紀のユダヤ教のシナゴーク跡があるはずなのだが、見つからなかった。 1996.6 |
ケーブルカーの山頂駅を出て驚いた。そこには、見事な建造物が取り囲む広場があった。いや、見事な建造物のある広場はイタリアでは珍しくないのだが、このマッジョーレ広場は三角形をベースにした不思議な多角形で、しかも上の何枚かの写真でおわかりのように、かなりの坂になっているのだ。 |
●所在地 ピエモンテ州クーネオ県 ●公共交通での行き方 ・トリーノからイタリア鉄道で1時間10分。日中は1時間おき。 ・ジェノバからイタリア鉄道サヴォーナ乗り換えで2時間。 ●見どころ ・川沿いの静かな田舎町ブレオと、山の上に広がる町ピアッツァの対照。 ・ 狭い町に数多くある教会。 ●老婆心ながら モンドヴィの地名は、最後にアクセントがある。つづりも、最後の「i」にアクセント記号が付いている。 |
日曜夜の下の町・ブレオの商店街は、ほとんどの店が閉まってひっそりとしていた。 2009.6 |
2009年9月作成 2010年11月更新(時計塔の写真を追加) |
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