「周辺には古くからギリシャ系の人たちが住み、ギリシャ語が話されている」 |
ログーディへの道1. ロッカフォルテ・デル・グレーコの町を出ると、やがて眼下にコリオ・ディ・ロッカフォルテの集落が見えてくる。この集落を抜け、急坂を下ると、画面中央奥にかすかに見える橋にたどりつく。 2005.11 |
ログーディへの道2. 上の写真にある集落を抜けると、 川全体が見渡せる地点にやってくる。おそらく、土石流が右側の山肌を大きく削り、こうした地形ができたのだろう。対岸に見える筋が、ログーディへ登る道。この写真の右端、山の陰になっているあたりにログーディがある。 2005.11 |
ロッカフォルテ・デル・グレーコから30分もだらだらと坂道を下ると、コリオ・ディ・ロッカフォルテ(Chorio di Roccaforte)の小さな集落がある。色とりどりの花が咲き、牛が道端で草を食んでいる桃源郷のような村である。だが、ここを境にして、あたりの景色は一変する。
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川に突き出した尾根に沿って家が建ち並ぶ。 2005.11 |
それにしても、ログーディは見るからに奇妙な町である。高い山の頂上や斜面にできた町というのは、イタリアでもよく見てきたが、ログーディは川に突き出した尾根に沿って、家が建ち並んでいる。よくこんな場所に集落を作ろうと思ったものだ。 |
▲ロッカフォルテ・デル・グレーコの町外れから見たログーディの遠景。
尾根に沿って二股に分かれている様子がわかる。 2005.11 |
▼今は住む人はいないが、羊の放牧や作業場に使われているようだった。 2005.11 |
廃墟に人影はなく、ときどき聞こえてくるのは、山の上のほうから羊飼いが鳴らす笛の音だけ。……と思ったら、廃墟の空き地にも羊が十数頭ほど「放牧」されているではないか。どうりでマトン臭いはずだと思っていた。近くには牧羊犬2頭が羊を見張りながら、私にも警戒心を露わにしている。 |
まるで、今も人が住んでいるかのような、ログーディの廃墟。 2005.11 |
私の不十分なイタリア語の語彙では、ここでどう同情を表現しても安っぽくなってしまったに違いない。それほど彼の愁いは深く見えた。 |
●所在地 カラブリア州レッジョ・ディ・カラブリア県 ●公共交通での行き方 ・レッジョ・ディ・カラブリア中央駅前から、メーリト・ポルト・サルヴォ経由のバス(1日3往復)で2時間半(メーリトからは1時間半)、終点のロッカフォルテ・デル・グレーコ下車。徒歩2時間弱。 ●見どころ ・川の上にせりだしたログーディの廃墟。 ・土砂が堆積したアメンドレーア川。 ・標高1000メートル近い山岳都市ロッカフォルテ・デル・グレーコ。 ●老婆心ながら ロッカフォルテ・デル・グレーコからログーディへの道は、あちこちで崩れており、車の利用は不可。雨の日は人の通行も危険。車利用ならばボーヴァ(Bova)からログーディへ来る山道があるが、運転に慣れた人向き(らしい)。 |
ちょっと見ると、建築途中とも見える廃墟の家々。 2005.11 |
◆おまけ そして、何とかバスに間に合うようにロッカフォルテ・デル・グレーコに帰還。街に入ったところで、チーズ屋の太ったお兄さんが、不思議そうな顔をして私の顔を見ている。 |
海抜900メートルの山(ヴーニ山)の上に広がるロッカ・フォルテ・デル・グレーコ。 2005.11 |
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2007年4月作成 2011年6月一部記述を修正 |
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