蒲 原 鉄 道
▲小雪降るなか、土倉の築堤を下っていく電車。1978/01
---- 新潟県央の片隅で走り続けた小さな鉄道 -----
蒲原鉄道は、信越本線加茂駅と磐越西線五泉駅を結ぶ21.9kmの小さな電化私鉄だった。昔ながらの車両が1両か2両編成で、山や田んぼを縫って走り、掘っ建て小屋のような駅舎のあるホームに停まるという、まさにローカル私鉄を絵に描いたような路線で、私鉄ファンにも模型好きにも人気があった鉄道である。
私がこの鉄道を訪れたのは2回。1978年の正月と、1983年の真夏のことである。大学生だった1回目の訪問では、中学・高校時代の友人たちと正月2日の夜行列車に乗って現地に行き、雪の降る中を歩き回ったのも楽しい思い出である。訪問:1978年1月、1983年8月
▲明け方の加茂駅で降りると、国鉄に隣接した蒲原鉄道のホームで始発電車が待っていた。元武蔵野鉄道のモハ71の単行だ。
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▲雪のなか、七谷駅での交換風景。右が、加茂から乗ってきた五泉行きのモハ71。左はモハ61を含む2両編成の加茂行きで、どちらも西武鉄道(←武蔵野鉄道)からやってきた車両だ。
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▲五泉行きの発車のあと、加茂行きのモハ61が発車。そして、しばらく周囲は静けさに包まれた。
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▲七谷駅から加茂寄りの築堤で走行写真を撮影。加茂からモハ61が折り返してきた。
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▲かなり暗かったが、なんとか撮影できた。
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▲走行写真を撮影後、七谷駅に戻ると、やってきた五泉行きはモハ41。2020年現在、レールはもちろん撤去されているが、ホームと階段、後方の建物の多くはそのまま残っているそうだ。
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▲正面2枚窓のモハ41はモハ31とほとんど区別がつかないが、側面を見ると、モハ41は3扉に改造されているので違いがわかる。
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▲土倉駅に到着する加茂行きのモハ41。
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