伊予鉄道 松山市内線
---- 車内に俳句ポストが置かれていた路面電車 -----
松山市内の路面電車は、私鉄の伊予鉄道が運行している。伊予鉄道の松山市駅を中心に、JR松山駅、道後温泉など、市街地や観光地を結んで頻繁に運転されていることもあって、地元の人や観光客の利用が多い。
はじめてこの電車に乗って驚いたのは、車内に俳句の投稿ポストが設置されていたことだ。正岡子規の出身地で俳句が盛んなことは聞いていたが、そこまでとはびっくりした。最近登場した新車に設置されていないのは残念だが、投稿する人が減っているのだろうか。
最初に訪れた1980年には道後温泉に行くこともなく、国鉄松山駅前と市役所前あたりで撮っただけだった。今見返してみると、40年以上経ったにしては車両にしても風景にしても、大きな変化がないことに驚く。訪問:1980年8月
十年一日のように変化がなかった松山市内線だが、最近は訪れるたびに変わっている。坊っちゃん列車の運行、新型車両の導入、旧型車の車体色変更などなどだが、一方で大手町や古町の平面交差は昔のまま残っている。
そんな松山市内線で、今後起きる大きな変化は、JR松山駅の高架化に伴う駅への乗り入れと、西部への700mほどの延伸だろう。
愛媛県も松山市も、路面電車に対して積極的な姿勢を見せており、将来の松山空港乗り入れや本町線延伸も期待されている。松山への新幹線の誘致もされているので、あと何十年かするとすっかり姿を変えているかもしれない。
2022年12月公開
Copyright © Takashi FUTAMURA