トップページ
私鉄ローカル線
page 1 2
タイトル

南大夕張駅
夕刻の南大夕張駅で発車を待つ清水沢行混合列車。
1両目のナハフ1の天井から煙突が出ていることに注目。

---- 北海道最後の旅客営業をする炭鉱鉄道 ----

 三菱鉱業大夕張(おおゆうばり)鉄道は、夕張線の清水沢と大夕張炭山を結び、沿線で産出される石炭を運び出すために敷設された鉄道である。
 しかし、1973年には大夕張炭山・南大夕張間が廃止となり、同時にそれまで活躍していた蒸気機関車はすべて廃車。3両のディーゼル機関車に置き換えられた。
 私がここを訪ねたのは、その3年後のこと。当時すでに、北海道で唯一残された私鉄(公営の路面電車と地下鉄を除く)となっていた。
 残された路線は、清水沢・南大夕張間わずか7.6キロ。これを、1日3往復の列車が18分で結んでいたのである。
 3往復といっても、早朝に1往復と夕方2往復のみ。しかも、最終列車は写真を撮るには時間が遅いときた。そこで私は、15時17分発の南大夕張発清水沢行の列車に乗るべく、清水沢からバスで南大夕張に向かったのであった。

訪問:1976年10月

三菱鉱業大夕張鉄道路線図


ナハフ1の車内  ナハフ1の車内。座席の背もたれが板むきだしであるのが懐かしい。これに乗って清水沢に向かうのである。



 いよいよ南大夕張駅を発車。ディーゼル機関車は旧・国鉄のDD13と同型のオリジナル車。国鉄のものとは、塗りわけがちょっと違う。

南大夕張駅構内


列車の後方を見る  カーブ区間で後ろを見る。客車3両のあとに貨車をつないだ、いわゆる「混合列車」。貨車に石炭が満載されて重かったためか、ゆっくりと走っていた。



 遠幌駅付近では、並行していた道路とも離れる。車窓に目を奪われ、思わず撮った一枚。

遠幌駅付近の車窓


清水沢駅の石炭車  18分で清水沢駅に到着。ホームには、折り返しの列車に乗るために、たくさんの人が待っていた。
 そして、国鉄夕張線との接続駅でもある清水沢駅の構内には、たくさんの石炭車が並んでいた。



 おまけショット。女子高生で賑わう国鉄夕張線・清水沢駅。
 石炭車と旧型気動車、古いホームに女子高生という何の変哲もない光景だが、いまとなっては日本中探しても見ることはできない。

夕張線の通学列車


 



page 1 2 次ページへ ▼

■トップページ | 「私鉄ローカル線を訪ねて」表紙■