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私鉄ローカル線を訪ねて
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仙台駅前北側 仙台駅前の400形412号車。東京都電の8000形と似ているが、こちらは軌間1067ミリ。
右側の「携帯品一時預かり所」の看板がシブい。

写真にポインタを合わせると、車両部分を拡大します。


 私にとって仙台市電(仙台市交通局)は、残念ながらというべきか、それとも幸いにもというべきなのか、「とりあえず見ることができた」という存在である。
 撮影したのは1回のみ。それも、仙台駅での乗り換え30分ほどを利用して、駅前でパチリと写したきりなのだ。
 結局、乗る機会もなく、仙台市電は1976年に廃止となってしまった。同じ場所から写しただけで、何の芸もない写真なのだが、これもまた「記録」ということで、恥ずかしながら全4枚の写真をここに紹介することにしよう。

撮影:1973年1月

 上の写真と同じく、仙台駅前から北側を望んだところ。2005年現在、「七十七銀行」は健在。その奥に見える「緑屋」は「さくら野」となっている。
 車両は100形107号車。
仙台駅前北側

仙台駅前北側  これも上の写真と同じ場所。車のスタイルを見て楽しんでいただければと思う。
 車両は、100形110号車。

 仙台駅から東側を見たところ。右側のプレハブ2階建ての建物は「徳陽相互銀行」の仮店舗らしい。
 のちに徳陽シティ銀行になり、破綻後は経営の一部を仙台銀行が引き継いでいるそうだ。
 現在、このあたりは、大きなビルが建ち並び、当時の面影はまったく残っていない。
 車両は、軽快なスタイルの200形204号車。

写真にポインタを合わせると、車両部分を拡大します。
仙台駅前西側


 この写真を撮ったのは、高校1年生の正月。このときの東北旅行の目的は、五能線や大湊線、陸羽東線の蒸気機関車であった。
 それでも、仙台に路面電車が走っているということは知っていたので、東京に帰るついでに、うまく列車の乗り継ぎを考え、駅前で写真を撮ろうともくろんだわけである。
 まあ、いってみれば「行きがけの駄賃」というやつで、アリバイ的に撮っただけの写真なのだが、いまの私にとってはこれが貴重な記録になった。
 電車の姿はもちろん、そのバックに写っている建物や手前を走る自動車も興味深い。

 いまや、仙台は大都会になってしまって、駅も駅前も大変貌。ベデストリアンデッキから、ホテルやデパートの建ち並ぶ町に降りていくと、昔の駅前の様子がウソのようである。
 当時は、駅舎も地平にあったと記憶している。多くの人が行き来して、ずいぶん賑わいのある駅だなあという印象だった。駅の写真も撮っておけばよかったなあ。


 


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