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私鉄ローカル線を訪ねて
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豊橋駅前のモ3107 豊橋駅前(旧)で出発を待つモ3100形3107号車。駅前の町並みが、時代を感じさせる。
1973.3 


 豊橋鉄道の市内線は、正式には東田本線(あずまだほんせん)という名前が付いている。いかにも大仰な名前だが、実は豊橋駅前~赤岩口と井原~運動公園前のわずか5.4キロという、路面電車としては日本で最も短い路線である。
 実のところ、この路線をじっくり撮影したということはなく、いつも乗り換えのついでなどに、駅前近くでちょっと写真を撮るというのが常であった。
 それでもまあ、古い写真もあることなので、せっかくだから公開することにした。


撮影:1971年4月~1982年9月

 新川停留所を右折して、駅前に向かう3103号車。このころは親会社の名鉄と同じ塗りわけだった。
1973.3 
新川で右折して駅前に向かう

駅前のモ3302  豊橋駅前を背にしたモ3300形3302号車。北陸鉄道金沢市内線からやってきた車両で、細長いスタイルがユニークだった。
1973.3 


写真にマウスポインタを合わせると、車両が拡大されます。

◆修学旅行のバスから檄撮!!

変わった中学だったので、修学旅行先は伊良湖の国民休暇村であった。しかも春。中学3年生になったばかりの私は、渥美半島の突端を目指すバスの車内から、必死の撮影を試みたのであった。
札木に停車中のモ3701

▲古典的なモ3700形3701号車。現在、仲間の3702号車だけが生き残り、レトロ電車としてたまに走っているらしい。乗客の女学生に笑われている。
1971.4 
▼モ3800形3802号車。なかなか整ったスタイルで、しかも塗りわけが渋くていい! いまや、豊橋市内線は全面広告電車ばかりになってしまった。
1971.4 

モ3802
 これは3806号車。バックミラーにバスの運転手さんが写っているのがまた一興である。このバックの町並みもいい感じ。
1971.4 
モ3806
クリームとピンクのモ3302  クリームとピンクの塗りわけだったモ3300形。新川から駅前方面を見ている。左方向には、廃止された柳生橋行きの線路が見える。
1971.4 


  駅前通りを走るモ3201  時代が下って、だいぶビルが増えてきた。
 駅前通りを豊橋駅に向かうモ3200形3201号車。

1982.9 


写真にマウスポインタを合わせると、車両が拡大されます。


 どうも、豊橋鉄道の市内線というのは、路面電車ファンにいま一つ人気がなかったのか、ホームページを探しても、古い写真を公開している人が少ない。そんななかで、旧塗装のモ3300形の2枚の写真はなかなか珍しいのではないかと自己満足している。
 ところでこの路線は、距離は短いながらもさまざまな営業努力をしている。1998年には、豊橋駅前の停留場を、駅のデッキの下まで150メートル延長。日本の路面電車の久々の路線延長となった。そうそう、早くから女性運転士を採用したのもこの路線である。
 東京都電の荒川線で走っていた7000形も、改造されて走っている(モ3500形)ので、乗りにいかなくちゃね。


 


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